太陽光発電ってどんなもの?
太陽光発電は太陽光エネルギーを電気に変えるクリーンな発電の事です。
現在の日本の主な発電方法といえば原子力発電や火力発電です。原子力発電は、炉心溶融(メルトダウン)等による事故で放射性物質を原子力発電所の外に大量に拡散させる恐れがあります。火力発電は発電する際に多量のCO2や燃料によってはNOx,SOx等を排出してしまいます。
一方、太陽光発電は地球に降り注ぐ無尽蔵の光エネルギーを電気エネルギーに変換する為、大規模な事故が起こる可能性がなく、CO2等も発生させない非常に安全でクリーンな発電方法といえます。
■太陽光発電の仕組み
太陽光発電は家庭や工場、ビルの屋根に太陽電池モジュールを設置し、太陽電池モジュールに太陽の光が当たると光エネルギーが電気エネルギーになります。発生した直流電力を接続箱で集めてパワーコンディショナに供給しパワーコンディショナで直流電力を交流電力に変換することにより、家庭内の家電製品を使用することが出来るようになります。
■電気のできる仕組み
太陽光モジュールに光が当たるとどうして電気がつくられるのでしょうか?
天気の良い日だと道路などがとても熱くなっているのはご存知でしょうか?光はエネルギーを持っていて太陽光のエネルギーが道路のアスファルトに吸収されて、熱に変わっているのです。
この太陽光が太陽電池モジュールに当たると、熱に変わってしまう前に電力として活用することができるような構造になっているのです。
太陽電池モジュールに太陽光が当たるとプラスとマイナスの電荷が生まれます。この電荷がプラスとマイナスそれぞれに分かれるため電流(直流電力)が発生するのです。
■買電と売電
太陽光発電システムを設置するとお住まいの地域の電力会社に発電して余った分の電気を売ることができるようになります。
日中は家庭で使用する電気は太陽光発電で発電された電気を使用することができます。
この時、使用している電力量が発電している電力量よりも上回る場合は不足している電力を電力会社から買うことになり、反対に発電量が使用電力量よりも上回る場合は発電して余った電力を電力会社に売ることができます。夜間は発電ができない為使用する電力を電力会社から買うことになります。
平成27年度は余剰電力は(出力制御対応機器設置義務なし)33円(税込)/kWh、(出力制御対応機器設置義務有)35円(税込)/kWhにて電力会社に売ることができるので、共働き等で日中あまり家に居ることが少ないご家庭や、節電に気を付けているご家庭では発電して使用されずに余る電気量が多くなり、その分を電力会社に売ることができるのでとってもお得です。
■太陽電池モジュールの種類
一般的な太陽電池モジュールには単結晶と多結晶があります。
どちらも個体のシリコンを溶かして冷やし固めたものですが、固め方により1つの
大きい結晶からできる「単結晶」とたくさんの小さな結晶からできる「多結晶」に
分かれます。
多結晶は単結晶に比べて製造コストが安くなりますが、小さな結晶の集まりなので
結晶と結晶の境目で抵抗ができてしまう為、発電効率で若干劣りがあります。反対に
単結晶は1つの結晶からできているので抵抗がなく発電効率が上がりますが、価格
が高くなってしまいます。
■単結晶の特徴■
・実用太陽電池として一番古い歴史を持っている。
・変換効率が比較的高い。
・製造時にコストがかかる。
・1つの大きな結晶からできている為、切れ目や割れ目がなく見た目がきれい。
・価格は高価になってしまうが発電性能などいろいろな点で優れている。
■多結晶の特徴■
・単結晶の製造コストを簡略化するためにつくられたのが多結晶モジュール。
・発電効率は単結晶には劣る。
・小さな結晶の集まりの為、見た目にひびが入っているようなまだら模様になっている。
・製造コストが抑えられているため価格は安価になっている。